嫁ぎ先の母から以前宝石箱の鍵を頂いたことがあります。その宝石箱の中を開けてみると、実に様々な宝飾品の数々が収められていたのです。もちろん今日では使わなくなった宝飾品というのは、質屋や金券ショップに行けばお金と交換してくれるでしょうね。しかしながらその母が私に託した鍵には、若かりし頃母が見につけていた宝飾品を身に付けることでつらい時も乗り越えていって欲しい!という母の特別な思いが込められていたことを知ったのです。
そうした母から子に対する宝飾品の受け渡しというのでしょうか、引継ぎというのは世界中では当たり前のようにして行われているようですね。例えば、つい数ヶ月前にマスコミでも大々的に報道されたウイリアム王子とキャサリン夫人との結婚式ですが、そうした一連の報道の中でもこうした宝飾品の受け継ぎが行われていました。その宝飾品とは、すでにマスコミ報道によって世界中の誰もが知るところとなった、ウイリアム王子のお母さんに相当するダイアナ妃の指輪のことです。私自身の個人的な思いからすると、何年も前の中古の指輪を身に付けようとは思わないのですが、やはりウイリアム王子にしてみれば、愛する母親が身に付けていた指輪を奥さんにも身に付けていて欲しい!ということなのでしょうね。お金を出せばいくらでも手に入るようなイギリスの王国の世界ではありますが、実に深いいい話だな!と感動させられました。